ブラック企業対策に国がついに動く!・・・なんか違う気がするのは私だけか?

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 厚生労働省は1日、過重労働や賃金不払いなど労働環境が劣悪な「ブラック企業」への対策を強化するため、東京、大阪の労働局内に、専門に取り締まる特別チーム「過重労働撲滅特別対策班」を設置した。
 塩崎恭久厚労相は1日の発足式で、「働く方が安心して活躍できるよう成果を上げてほしい」と強調した。

 

 

これに対してはさすがに賛同のコメントが多い。

 

しかしなぜか違う気がする。

 

ブラック企業というのは、相対的なもの

大体ブラック企業なんて言葉自体が曖昧なのである。

Wikipediaによると「労働法を無視、あるいは法の網や不備を悪用して従業員に長時間労働を強制する企業を主に指す」とある。

そもそも労働法を知らない経営者が圧倒的だし、世の中の正社員なら、違法状態かどうかはさておきほとんどが長時間労働に苦しんでいるだろう。

長時間労働だけど、やりがいがある仕事なら、その人にとってはホワイト企業だろうし、逆に残業代は出るが、パワハラが横行している職場があれば、人によってはブラック企業だろう。

結局は、人によって受け取り方によって変わるということ。相対的なものなのだ。

 

■国が動いてどうするの

となれば、例えば上記の例で行くと、長時間労働で残業代が出なければ当然違法なので、監督署は動きやすい。場合によっては是正勧告が出るはずだ。しかし、国が入ると、その会社がギスギスな職場に変貌する可能性がある。彼は長時間労働でも満足していたはずなのに、職場の空気が一変してしまい、働きづらくなるだろう。

逆にパワハラまがいの職場だが、パワハラの定義は曖昧なため、国がどうのこうのできる問題ではない。単に民事上での責任が出るだけであって、罰則とか、指導とか、そういったたぐいのことは国はできない。

対策対策いうが、根本的なところを理解しておかないと、結局はこういったところに無駄な税金が使われるということになるのだ。

 

■ブラックな働かせ方だと気づき、自分で是正していくしかない

誰かに頼りたい気持ちはわかる。国に助けてもらいたい気持ちは分かる。我が国では小さい頃より、ヒーローが街を救ってくれるような特撮やアニメなどを見せられて育ってきたこともあって、誰か助けてほしいと願いがちなのである。しかし、それは絶対に叶わないのだということをしっかり理解していただきたい。

 

やるべきことは、自主的に、今ある労働に対する不満を経営陣にぶつけることである。もちろん、それをやると嫌われるかもしれないし、嫌がらせに遭うかもしれない。だからこそ、労働三法という先人たちが創りあげた知恵を行使すればいい。単純シンプルなものだ。

労働の問題は、基本に立ち返って勉強する必要がある。そもそもブラック企業なんて今に始まった問題じゃなく、昔からあったのだから。

 

資本というものがあるかぎり、我々は資本に踊らされる。職場の人間関係も、労働時間も、全てが資本の支配下で作られたファンタジーのような世界だ。

しかし、そのファンタジーの世界でも生きていかなければならない。

人間らしい生活を目指すのであれば、闘って、闘って、自ら勝ち取るしかないのである。

 

 

 

・・・わかってはいるが、一体どうやって実践するのだという話だが